本記事は、YouTube動画「I Found A Secret To Fair Value Gaps」の内容を基に構成しています。
フェアバリューギャップ、いわゆるFVGは、近年のトレード界隈で最も注目されている概念の1つです。
実際にFVGを使って大きな利益を上げているトレーダーも多く存在しますが、一方で「同じ形なのに勝つFVGと負けるFVGがある」という疑問を持ったことがある人も多いはずです。
本記事では、「なぜあるFVGは機能し、別のFVGは機能しないのか」という核心部分を、初心者にも分かるように整理して解説していきます。
Contents
フェアバリューギャップとは何か
フェアバリューギャップとは、3本のローソク足で構成される価格の不均衡ゾーンです。
具体的には、1本目と3本目の間に価格の空白、つまり出来高の薄いゾーンが生まれる形になります。
多くの場合、価格は一度このギャップに戻ってきてから、元の方向に再び動き出します。

これがFVGを使ったトレードの基本的な考え方です。
しかしすべてのFVGが機能するわけではありません。
検証ツールを使ったテストでは、FVGは約43%の確率でしか機能していないことが示されました。
これは単純に「形」だけでエントリーしていると、半分以上が失敗することを意味します。
なぜFVGは失敗するのか
FVGが機能しない最大の理由は、そこに大口参加者、つまり本当に相場を動かしているプレイヤーが関与していないからです。
価格が動いたとしても、それが個人トレーダーの追随によるものなのか、機関投資家などの大口がポジションを構築している動きなのかで、その後の値動きは大きく変わります。
そこで使われているのが、出来高プロファイルというツールです。
出来高プロファイルで分かる市場の本音

出来高プロファイルは、どの価格帯でどれだけの取引が行われたかを視覚的に表示するツールです。横方向に出来高の多い価格帯が太く表示されます。
この中で重要なのが以下の2つです。
高出来高ノード、いわゆるHVNは、大口参加者が大量に取引した価格帯です。
ここには大きなポジションが溜まっています。
低出来高ノード、いわゆるLVNは、大口がほとんど参加していない価格帯です。
価格がここを通過するときは、非常に速く動く傾向があります。
出来高プロファイルは、山と谷のような構造をしています。
山がHVNで、谷がLVNです。そして山の端、つまりHVNの端が「エッジ」と呼ばれる重要なポイントになります。
本物のFVGが生まれる場所
本当に機能するFVGは、HVNのエッジで発生します。なぜなら、この価格帯にはすでに大口参加者のポジションがあり、そこを守る必要があるからです。
例えば、相場がHVNの上端に向かって急上昇してきた場合、それは個人トレーダーの買いが殺到している状態です。

しかし大口が売りポジションを持っている場合、この上端は防衛ラインになります。ここで大口は、群集が買ってくる流動性を利用して、自分たちの売りを積み増します。
この結果、価格は反転し、その過程で出来高の薄いゾーン、つまりFVGが形成されます。
このFVGは、大口が関与しているため「本物」になります。
エッジローテーション戦略の全体像
動画で紹介されているトレード手法は「エッジローテーション戦略」と呼ばれています。
市場は常にHVNから次のHVNへと回転する性質があり、その途中にあるLVNを一気に抜けていく動きを利用します。
この戦略は3つのステップで構成されています。
ステップ1 エッジへのタッチを待つ

5分足で出来高プロファイルを表示し、HVNのエッジを特定します。
棚に本を置けるような平らな部分が目安です。
そして価格がそのエッジに向かって強く突っ込んでくるのを待ちます。弱いタッチではなく、勢いのあるローソク足での到達が重要です。
ステップ2 反応を見る
次に1分足に切り替え、価格がそのエッジで拒否されるかどうかを確認します。
ここで反転の兆候が出れば、大口がその水準を防衛している可能性が高くなります。
ステップ3 本物のFVGでエントリーする
反転の過程で1分足のFVGが形成され、かつ直近の高値や安値といった市場構造を破壊している必要があります。
例えばショートの場合は、直近の安値を割り、その状態で3本目のローソク足がFVGを完成させてクローズする必要があります。
この3本目の足が確定した直後にエントリーします。

エントリーと損切りと利確の決め方
ショートの場合、損切りは直前の高値に置きます。
利確は次のHVNのエッジ、つまり次に本を置ける棚のような価格帯です。
必ずリスクリワードが2対1以上になるように設定します。
出来高プロファイルの設定方法
この戦略を正しく使うには、出来高プロファイルの設定が重要です。
まず日足チャートに切り替え、Anchored Volume Profileを選択します。
そして過去5営業日分をカウントして、その起点から現在までをアンカーします。
これにより、その期間における正確な出来高分布が表示されます。
設定ではRows LayoutをTicks per Rowに変更し、Row Sizeを5に設定します。VolumeはTotal、Value Area Volumeは70のままで問題ありません。色は好みで統一します。
なぜこの方法が機能するのか
この手法の本質は、大口参加者のポジション防衛と流動性の利用を見抜くことにあります。
価格がHVNのエッジに到達したとき、大口は損失を防ぐために必ず行動します。その際、個人トレーダーの感情的な売買が流動性として利用され、その結果として不均衡、つまりFVGが生まれます。
この条件下で生まれたFVGだけが、本当に機能するFVGなのです。
まとめ
フェアバリューギャップは非常に強力な概念ですが、形だけで使うと勝率は約43%程度にとどまります。
出来高プロファイルを使い、高出来高ノードのエッジで生まれたFVGだけを選別することで、勝率とリスクリワードの両方を大きく改善できます。
エッジへの強いタッチ、1分足での反転、そして市場構造を破壊する本物のFVG。この3つが揃ったとき、市場は次の高出来高ノードへと回転していきます。
動画で紹介されたこの考え方は、スキャルピングからデイトレードまで幅広く応用できる、非常に実践的なトレード理論だと言えるでしょう。








