今回の記事では、ローソク足のプライスアクションパターンである「スラストアップ・スラストダウン」について解説します。

スラスト(thrust)は「推力、勢いのある」という意味で、スラストアップは「勢いのある上昇」、スラストダウンは「勢いのある下落」と和訳できます。

数あるローソク足パターンの中でも、かなり条件としては緩めなのでチャート上に頻出しますが、勢いを示唆する情報として知っておいて損は無いと思います。

また、他のインジケーターや考えと一緒に使うことで、より高い精度の分析もできます。

本記事では、スラストアップ&ダウンの基本から詳細な利用方法まで解説していきます。

スラストアップとは

スラストアップとは、ひとつ前の足の高値を、次の足の終値が上抜ける値動きです。

ひとつ前の足の高値を、次の足の高値が上抜けてもスラストアップにはならないのは要注意です。条件はこれだけですが、2本の足は陽線である方が好ましいです。

高値を次の足の終値でブレイクすると言うことは、それだけ上昇の勢いがあることを示唆しています。

移動平均線が上昇する局面の多くで、スラストアップが観察できますし、そもそもスラストアップが無ければ、価格は上昇トレンドにもなりません。

スラストダウンとは

スラストダウンは、スラストアップの逆で、ひとつ前の足の安値を、次の足の終値が下抜ける値動きです。

ひとつ前の足の安値を、次の足の安値が下抜けてもスラストダウンにはなりません。また、2本の足は陰線である方が好ましいです。

ひとつ前の足の安値を次の足が下抜けると言うことは、それだけ下落の勢いがあると考えられます。

当然ながら、ダウントレンド中や下降ブレイクアウト中は、このスラストダウンがよく見られます。

スラストアップ・スラストダウンを表示するMT4インジケーター

スラストアップ・スラストダウンを認識してサインを出すインジケーターがありますのでご紹介します。

インジケーターをMT4にインストールすると以下のようになります。

かなりサインの数が多いです。
それだけスラストアップ・スラストダウンの値動きはチャート上に多く見られると言うことになります。

トレンドの勢いが強い時はサインが連続しますので、トレンドの勢いを見たい場合に重宝するでしょう。

ただ、出現頻度が多いと言うことは、「それだけダマシも多い」と言い換えられます。

  • スラストアップ:強い上昇動意
  • スラストダウン:強い下落動意

と解釈はできますが、だからと言って勢いが続くわけではありません

「スラストアップが出たからロングしときゃぁいいのか!」と思考停止で機械的にトレードしていても、正直な所勝てないと思います。

あくまでも相場の状況を知るための情報であって、手法としてはまだ決めないといけないことが多すぎるのです。

スラストアップ・スラストダウンを利用したトレード戦略

スラストアップとスラストダウンは、ローソク足パターンの中でも条件が緩いので、チャート中に頻出します。

そのため、戦略として利用するにはサインを選別します。
方法はたった2つだけです。

  1. パターンを細分化する
  2. マルチタイムフレームで仕掛ける

それぞれについて見ていきましょう。

パターンを細分化する

シンプル過ぎるスラストアップ・スラストダウンの条件を少し厳しくします。

下の図にあるように2本目のローソク足の方が1本目よりも実体が大きいものだけを選別します。

スラストアップの場合、1本目の高値を2本目の終値がより勢いよくブレイクしていけば、それだけその後の上昇動意も強いと言えます。

同じくスラストダウンの場合は、1本目の安値を2本目の終値が勢いよくブレイクすれば、その後の下降動意も強いと解釈できます。

逆に言えば、2本目の実体が小さいケースでは、それほど動意が強いとは言えません。
これは本当に機能するスラストアップ・スラストダウンを見つける際には非常に有用なテクニックです。

マルチタイムフレームで仕掛ける

シンプルなパターンで、トレンドの勢いに乗る場合は、マルチタイムフレーム分析が役立ちます。

マルチタイムフレーム分析は、使い所が非常に重要です。
使用する時間軸が増えると言うことは、それだけ情報量が増えますので、頭が混乱しがちです。

ですから、事前にマルチタイムフレームで「どの情報を利用するか」を明確にしなくてはいけません。

今回の手法では、上位足でスラストアップ、もしくはスラストダウンになっていることを必須の条件とします。それ以外の情報は不要です。

そして、下位足でも同じ方向のスラストが出たらエントリーします。
これだけで、十分すぎるほどの優位性が得られるのです。

具体的なトレードルール

では、具体的なルールを解説します。

使用するのは上位足として1時間足、下位足として1分足です。
相場の勢いに乗るので、サクッと利食うスキャルピング手法になります。

やり方として、まずは1時間足のスラストアップ・ダウンが確定していることを確認します。

本手法のスラストは2本目の実体が大きくなくてはいけません。
そうでない場合、勝率が落ちます。

上のチャートの場合、黄色い丸を付けた個所がスラストアップが確定しているところですね。

これを確認できたら1分足の方を見ます。

このチャートの赤い縦線より右側が1時間足のスラストアップが確定した後の値動きです。

1時間足のスラストアップが確定した後に、1分足の方でも同じく2本目の実体が大きなスラストアップが出たらロングエントリーです。(黄色い丸がロングポイント)

損切りはスラストアップの2本目の安値に置きます。
利食いはお任せになりますが、少なくともスラストアップが連続する場合は伸ばした方が良いでしょう。

損切り幅が狭い手法で、尚且つ上位足の勢いに乗ったやり方になりますので、シンプルなロジックながらも非常に理にかなった手法です。

特にトレンドの発生しやすいロンドン時間初動などでは勝ちやすいです。

条件を追加してより高勝率に

今回ご紹介した手法は、シンプルがゆえに他の考えとも組み合わせやすいです。

例えば、より勝率を上げるために移動平均線やボリンジャーバンドといったトレンド指標を組み合わせることもできます。

1時間足と1分足の組み合わせの他にも、4時間足と5分足の組み合わせでも良いですし、日足と30分足でも使えます。(上位足は、下位足の50倍程度にするのが理想です。)

今回ご紹介したアイディアを効率的に利用して頂ければ幸いです。

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