今回の記事は前回の記事である一目均衡表の雲の研究 ~先行スパン2の挙動をつかめ~の続きです。

まだ読んでいない方はぜひ前の記事からご覧ください。

50%のレベル、半値、移動平均線・・・・

一目均衡表の雲は「半値」でできています。

平均値でも基本的には同じです。
ボリバンのミドルラインの重要性とも似ています。

半値は高値と安値の5割のレベルなので、その箇所を抜けることに意味があります。

5割、50%、或いは半値のレベルは基準値としての位置づけという意味では最適です。そのポイントから上に行くか下に行くかで状況判断できるからです。

分かりやすく説明するために、極端な例で考えて見ましょう。

平均値を大きく超えた箇所、8割くらいのレベルならどうでしょうか?
移動平均線を使ってのケースで言えば、移動平均線のラインが5割とすると、それよりも3割増しの位置にレートがある状況です。

こうなると、例えばもう一つ別の移動平均線を用いている場合ならクロスが確認できるかもしれませんし、レートが移動平均線が示す平均値から3割も超えたという事実自体だけでも方向転換のサイン、時にはトレンドのサインとしても有効になります。これと同じように、レートの先行スパンの超え方次第では重要な意味を持つケースがあります。

一目均衡表は半値が基準

一目均衡表は半値を基準にして作られています。

一目均衡表の構成要素

  • 転換線 (過去9本のロウソクの高値と安値の半値)
  • 基準線 (過去26本のロウソクの高値と安値の半値)
  • 先行スパン1 (転換線と基準線の半値)
  • 先行スパン2 (過去52本のロウソクの高値と安値の半値)

こうみると考案者の一目仙人はかなり基本的な相場の分析をしていた事が分かります。

50%を超えるならその超え方次第では注意する必要があるのは納得ですし、三役好転と呼ばれる3つの条件で相場が動くなら(3つの条件で半値を超える)手堅いエントリーになるのもむしろ当然と言えます。

 ここでは遅行線を取り扱っていないのですが、売買のタイミングの目安として使われるこのラインは、移動平均線のクロスと似たようなコンセプトになっています。遅行線は終値を基準にしていて、26日前に描かれるようになっています。レートと遅行線がクロスするタイミングが売買のタイミングとなっています。

半値=フィボナッチリトレイスメントの50%

先行スパンは1も2も半値ですが、先行スパン2のほうが重要です。

なぜなら、先行スパン1が転換線と基準線の半値であるのに対し、52の半値が先行スパン2だからです。

つまり、パラメーターの大きさの違いが原因です。
単純に考えてもパラメーターが小さければダマシが多くなるという理由です。パラメーターが大きいほどより長期の相場の分析ができますので、ダマシがすくなくなります。

上のチャートは雲と一緒にフィボナッチリトレイスメントを表示させたものです。

赤色の先行スパン2が平らになっているところとフィボナッチリトレイスメントの50%の値が同値になっています。

言ってみれば当たり前ですが、直近の高値安値が過去52本以内に収まれば、フィボナッチリトレイスメントの50%と先行スパン2の値は同じになります。

では下のチャートのAとBの先行スパン2が平らになっている個所はどうでしょうか?

Aの半値はどことどこの半値か、そしてBの場合は?

分からない時は最初に直近の最高値・最安値を基準にフィボナッチリトレースメントで計り、その後若干の調整をすると先行スパン2が平たくなった箇所全ての半値の元、つまり高値・安値を探し当てる事ができます。

もちろん、直近の最高値・最安値が52本の中にないといけないのですが、52本中での最高値・最安値が明確になっているなら、殆どのケースで先行スパン2は平たくなっています。これは52という数値がいかに程よい範囲で観察しているかを裏付けます。

答えは以下の通りです。

Aの高値安値

Bの高値安値

トレンド後のリトレースメントを取り扱うケースでは、先行スパン2まで押し戻りしてきた場合は、反発期待で相場を見ているべきです。これはフィボナッチリトレースメントの5割戻しという見方と同じなのです。

しかし、過去の52本のロウソクにあまり大きな動きが見られないなら、例え先行スパン2が平たくなっていてもそのケースの半値はあまり意味がありません。

何故なら大きく動いていないならレンジ場になっているはずなので、それならば当然先行スパン2は平たくなるはずで、そのような半値からの反発や抜けを考えても全く参考にならないからです。

このロジックを覚えておくとダマシ回避として役に立ちますが、単純に雲が薄い所は例外で参考にしないと覚えていても良いです。

まとめ

一目均衡表においては特に先行スパン2の半値、つまり過去52本中の最高値と最安値の半値が重要だと私は認識しています。

このコンセプトは平均値を表示させる移動平均線とかなり似ています。
計算方法などの違いはありますが、平均値を基準として相場分析に役に立てるならば、同じような使い方になるはずです。

やはり半値を目安にするのは基本であって、移動平均線と同様なコンセプトが一目均衡表にあったという再確認になりました。

結局のところ、一目均衡表というインジケーターは全てパラメーターが特殊な移動平均線のようなものです。

それらのラインを全て超えると三役好転とも呼ばれる順張りのエントリーサインである仕組みも納得ですし、「基準値を超えるかどうか」といういたって単純な仕組みであったと改めて思いました。

良く見かける複数の移動平均線によるトレード手法と酷似している事が分かったと思います。
いわばクロスが2つも3つも出たなら順張りの条件・ダマシ回避としてより優れているというロジックです。

こういったコンセプト(基準値を抜けてからの展開を判断するというもの)による複数の条件は順張りトレードのダマシ回避の土台となっている事が再認識できたような気がしました。手法の仕組みを辿って行くと、一見全く異なる手法のように見えてもロジックはかなり共通点が多いというのは一目均衡表も例外ではないということでしょう。

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