あなたは、GFF氏というFXトレーダーを知っていますか?
10年以上のFXトレード経験がある方であれば、「あぁ、あの伝説の人ね」と頭に浮かぶはずですが、最近トレードを始めた方は「誰それ?」となるかと思います。
残念ながら、最終的にはロスカットが遅れて6億円を30万円にまで減らして退場されてしまいました。
しかし一瞬とは言え6億円にまで資金を増やした事実は揺るがず、偉大な功績を残した伝説のトレーダーだと私は思っています。
そこで今回はGFFさんの軌跡から手法について解説し、私の考える彼の手法の改良までしていきたいと思います。
Contents
GFF氏の軌跡
まずはGFFさんの軌跡についてご覧ください。
- 2008年:トレードを始める
- 2010年5月:トータルで400万円負ける
- 2010年5月19日:元手10万円でトレード開始
- 2010年5月下旬:資金を1000万円に増やす
- 2010年6月上旬:資金4000万円を突破
- 2010年6月26日:資金が2億4000万円
- 2010年7月2日:資金が3億2,800万円
- 含み益が一時6億円!!
- 2010年7月9日:資金が4億5,300万円
- 2010年7月14日:伝説となった-3億円のロスカット事件
- 2010年9月ごろ:1億円ほどまでに減らす
- 2011年5月:30万円・・・
かなり資金の波が激しいですが、トータルで見ればマイナスです・・・。
しかし、含み益とはいえ一時的に資金を6億円にまで増やせたのは事実。
私も当時彼の配信を定期的に見ていましたが、面白いように資金が増えており、羨ましくて仕方が無かったのを覚えています。
しかし最終的には撃沈してしまいました。
なぜこのような結果となったのかについて考察していきます。
GFFさんが10万円を6億円にまで増やせた理由
GFFさんは10万円6億円まで増やすことが出来ました。
なぜこんな事ができたのでしょうか?
その理由についてまとめます。
- ハイレバレッジを利用した
- 資金が増えた時期は、RSIブレイク手法と相場の相性が最高に良かった
ハイレバレッジを利用した
GFFさんが資金を増やした2010年当時は、日本の国内FX業者でもレバレッジ規制がありませんでした。
そのため、業者によっては100倍以上の取引が当たり前のようにできたのです。
GFFさんが資金をここまで増やせたのもハイレバの恩恵が大きいです。
現在、国内のFX業者ではここまで資金を増やせませんが、XMなどのハイレバが可能なFX業者であれば可能性は開けてきます。
ただし、短期間でこれだけの資金を増やすわけですから、かなりのリスクを取らなくてはいけません。もしかするとケリー基準レベル、もしくはそれ以上だったのかもしれません。
資金が増えた時期は、RSIブレイク手法と相場の相性が最高に良かった
GFFさんのメイン手法は、「RSIにトレンドラインを引いて、ブレイクしたらエントリー」というものです。
後になって、GFFさんが「この手法には欠点があり欠陥品だった」と公言されていますが、10万円を6億円に増やせた実績のある手法でることに間違いはありません。
まず、手法としてはとてもシンプルで、RSIにトレンドラインを引いて、何回か反転した所でブレイクしたらエントリーです。
こう見ると、かなり優位性があるように見えますよね。
実際にGFFさんが資金を増やしたこともあって、この手法は超有名になってしまいました。
特にGFFさんが資金を増やした時期はこの手法と相場がピタリと合っていたようで、まるで「聖杯」のようでした。
RSIトレンドラインブレイクの欠陥点
しかし、この手法は前述の通り以下の欠陥もあります。
- 裁量で判断しなければいけない部分が多すぎて、ブレが多すぎて客観性が低い
- ダマシが多い
具体的な例を挙げながら説明していきます。
例えば、このようなチャートがあったとします。
赤い縦線を引いたところを起点にRSIのトレンドラインを引いてみましょう。
4か所候補がありました。
そのうち、2つは確実に損切りになっています。
RSIはその特性上、上下に振れやすいオシレーターです。
これがトレンドラインが引きやすいことにもつながるのですが、その一方でトレンドラインを引ける候補が多くなりすぎてダマシも多くなるのです。
GFFさんが資金を6億円まで増やした後、まるで神通力が消えたかのように勝てなくなってしまったのは、相場の変化もありますが、裁量判断の部分が多すぎて一貫したトレードが出来なくなっていたのではないでしょうか。
GFFさんの資金の変動が凄かった理由まとめ
GFFさんの資金が短期間で大きく増えて、一気に失った理由の一番は資金管理です。
ハイレバでポジションを持ち、一時は1万6000枚のポジション(1枚1万通貨)をもってトレードしていたくらいですので、資金の変動は大きいものでした。
また、GFFさん裁量判断と手法自体が当時の相場とピタリと一致したことが2番目の理由です。
しかし、ピークに到達した後は、相場の変化や精神的なダメージ等もあって上手く判断が出来ず、全く勝てなくなってしまったのも事実。
それまでは自分にとって追い風となったハイレバレッジも、最終的には自分に襲い掛かって終了・・・という結末を迎えました。
単に運が良かったのでしょうか?
いや、そうではありません。
10万円を6億円に増やすには運だけでは不可能だと思います。
ここぞというところで勝負できる胆力、大ロットでポジションを持てる器の大きさが無ければ、これだけ資金を増やせないでしょう。
RSIトレンドラインブレイクの改良提案
では、私なりのRSIトレンドラインブレイクの改良提案をしたいと思います。
RSIは相場の値動きについての反応が速めのオシレーターです。
これはメリットにもなり、デメリットにもなりますが、少なくともRSIをトレンドラインを引く対象とするのであれば、デメリットは大きいです。
そこで、RSIではなく、RSIをスムーズド化したオシレーターを利用します。
下のチャートは、上のサブウィンドウが通常のRSIで、下のサブウィンドウがRSIをさらにEMA化したものです。
明らかに角が取れて波が分かりやすいですよね。
これをメインに使えば、トレンドラインを引く際の裁量判断が一気に減りますし、本当に効果のあるところだけでラインが引けます。
ラインを引いた例をご覧ください。
RSIの買われすぎや売られすぎの値を起点として、そこから目立った押し目や戻りになるところでラインを引いて、それを割ってきたところでエントリーするだけです。
こっちの方が圧倒的に分かりやすくて勝ちやすいですよね。
ダマシやノイズを消せますので、RSIトレンドラインブレイクをやっている方は試してみてください。
インジケーターのダウンロード&設定方法
今回ご紹介したRSIをスムーズド化したインジケーターは「rsi_experiment_extended」です。
下のボタンをクリックしてダウンロードしてください。
パラメーター設定は以下の通りにしてください。
この設定では、14期間のRSIを10期間のEMAとして表示します。
滑らかなラインになりますので、相場の大まかな流れもつかみやすくなって通常のRSIよりも使えます。