「はさみうち」と呼ばれるトレード手法があります。
これは、相場のサポート(支持線)とレジスタンス(抵抗線)の間を上下するレンジ的な動きを狙っていくものです。

このサポレジの考え方をおさらいしておきますと、

  • サポート及びレジスタンスは、その水準が破られない限りラインの内側で価格が推移する
  • ラインが破られた場合(ブレイク)はトレンドの転換、または現行トレンドの後退を示唆する

というのが一般的な解釈です。

しかし実際の相場では、ラインをブレイクした後もブレイクした方向に価格が進展せず、ブレイク前の水準に戻るケースが頻繁にあります。

これが「ダマシ」と呼ばれる動きです。
とりわけ通貨の相場においてこの現象は頻繁に見られます。

ダマシが頻発する原因としては、トレーダーがある特定の水準にストップを集中させる傾向が挙げられます。多くのトレーダーは「切りの良い数字」を好むため、ドル円なら100円...100円50銭...101円...といった具合に厚く注文が並ぶのです。

外為市場の場合、銀行間取引のためか、大口の注文がどの水準にあるかといったことはある程度トレーダー間で知れ渡っていると考えて良いでしょう。

このため通貨取引の特性として、ストップ(発注状況)をいかに嗅ぎ分け見極めるかが重要になります。

短期筋のプロの大口トレーダーの戦いは、「ストップを付けるか付けられるか」といった側面が強いようです。つまり、相手のストップを利用して自分が仕掛けたポジションを利食うわけです。

非常に泥臭いというかずる賢いやり方ですね。

個人トレーダーはどう戦っていくべきか

こうしたことを考えるとき、個人投資家としてはどんなトレードをすべきでしょうか?

今ではプロ並みとはいかないまでも、発注状況などの大まかな情報も、オアンダのオープンポジション等で個人投資家が容易に入手できる状況にあります。

しかし、ストップが溜まっているであろう水準というのは、そのようなものを見るまでもなくチャートに表れています。

「切りの良い数字」は当然、人間心理として常時意識される水準ですが、何度はブレイクしそうでしない水準はチャート上に明快に表れます。

オプション絡みの攻防も手伝い、サポートやレジスタンス近辺のトレードはとかく難解になりがちです。

実践的な戦略

前置きが長くなってしまいましたが、このようなサポレジライン付近で私がよくやるトレードは、サポートやレジスタンスの前後に分散してポジションを取る方法です。

例えばドル円の現在値が100円20銭でサポートが100円丁度と仮定します。

買い目線で、価格が100円に近づいてきて買い時に迷う状況です。
今すぐ100円20銭で買うべきか、100円丁度で買うべきか、あるいはダマシのブレイクを狙って100円割れの水準まで待つべきか・・・。

こんなときは、ポジションを複数枚持てるのであれば、まず最初に100円20銭で1枚買い、もし相場が100円を割り込むようなら、例えば99円90銭などでもう1枚買います。

あるいは最初に1枚、下で2枚といったように二回目のポジションを厚くするのも手でしょう。

このようにポジションを構えることで、100円割れに至らずに相場が反転しても利益になり(機会損失回避)、100円を割れた場合には首尾よくポジションを持つことができます。

一つの仕掛けに複数ポジションを持つことのメリット

一度にポジションを建てようとすると、早仕掛けや機会損失を招くことがあります。

こうしたトレードを私はナンピン(買い下がり、売り上がり)とは区別して考えます。

確かにやっていることはナンピンなのですが、こちらは計画性があり、リスクを理解した上での判断です。

ダマシの多いFXでは繊細な玉操作が有効なケースがあるので、もし複数枚建てられる余裕があるなら、サポートライン・レジスタンスラインの上下に分散して仕掛けてみてください。

スキャルピングのような素早い判断を要求されるトレードにおいてもこの手法は有効です。

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