ブレイクを狙うのが好きな人は多いのではないでしょうか?
特に初心者の方は、「大きく動いてきた!とりあえず入ろう!」と思ってしまうのではないでしょうか?
市場参加者が意識するレベルの価格(上値抵抗線・下値指示線)を上回った瞬間(下回った瞬間)、または上回ることを見越して買い(売り)を入れる手法をブレイクアウトといいます。
例えば下のチャートの矢印のポイントがブレイクを狙うポイントですね。
一概に当てはまるわけではありませんが、基本的に出来高をともなわない単調なブレイクはダマシになりやすく、しっかりもみ合った後のブレイクはダマシが少ないケースが多いといえます。
今回は、ブレイクアウトを狙う手法とダマシに対して考察します。
タイミングの問題
よくトレーダーのブログで「ブレイク狙いで買った」などの一文を目にすることがあります。
どんな時間軸におけるトレードであっても、ブレイクを狙うエントリーで肝心なのは「いつ仕掛けるか?」というタイミングの問題です。
特に時間軸が短いトレードほどポジションの取り方が重要になってきます。
ブレイク前に仕掛けるか?ブレイク後に仕掛けるか?
はっきりいってケースバイケースだと思いますが、最近の相場は“ダマシ”のブレイクが多いようです。ダマシとは支持線や抵抗線をブレイクしてもまた元の価格帯に戻ってきてしまうことです。
上のチャートの矢印の部分が典型的なダマシのポイントです。
マーケットの魔術師でブルース・コフナーは、
と述べています。
サプライズ的にブレイクすると一気に進みやすい、逆にその水準が注目されすぎると、「ちょっとブレイクしたように見えたとしても、簡単にはブレイクさせてもらえない」ということになるのでしょう。
そのあたりの相場の空気を読むのが大事なのでしょう。
そういうポジションの偏りのようなものを計る指標として、新聞やニュースは使えます。悲観的な記事が大きく紙面を割いていればそろそろ反転するな、と考えるわけです。
優秀なトレーダーは相場を動かす
長年安定したリターンを上げ続けている本当に優秀なトレーダーは、毎日のように頻繁に、短期的には相場に影響を与えています。
「新マーケットの魔術師」の中でモンロー・トラウトが述べているところの「磁石効果」は、マーケットは切りの良い数字に引き寄せられるというものです。
チャートを見ていると、ダブルゼロやトリプルゼロ近くまでレートが進むと、そのまま吸い寄せられるように引きつけられるわけです。
大口トレーダーはそういう局面で仕掛けて切りの良い価格まで引き上げ、大衆がいよいよ強気になったときに彼らに売りつけるのです。
罠にはまらないための逆張りの態度
連日下落が続く相場で急に反発を始めることがあります。
少数派の優秀なトレーダーは支持線を下回って売り方が勢いづいている時に買い方に回ります。
実際にトレードしてみれば解りますが、ブレイクアウトに逆行するトレードは心理的に実行が難しいです。しかし実践と研究を重ね、ブレイクアウトの罠にはまらないための逆張りの態度を身に付けられれば、個人的には勝率的にも利益的にも満足できる手法だと思います。
実践FXトレーディング―勝てる相場パターンの見極め法にトレーディングの重要な記述があります。
トライアングルに似たフォーメーションに対処するうえで役立つもうひとつのポイントは、現実にはダマシのブレイクのほうが本物のブレイクよりも、多くの場合トレーダーにとって有利であることだ。
先で何が起こるかをより高い確率で予測できるからだ。
なぜかといえば、ダマシのブレイクは、次の大きな動きが反対方向への動きになることを高い精度で確認するもの以外の何ものでもないからだ。
相場にはトレンドを作る前に弱気筋を“振るい落とす”性質があるため、そこでポジションを維持し踏みとどまる術、あるいは振るい落としが起きたときに出動できる術を身につけることは重要です。
ダマシを利用する術としては、
- ブレイクで反対方向に仕掛ける。
- ダマシのブレイクの後の反対側レンジのブレイクで仕掛ける。
の2点が考えられます。
ダマシのダマシ
ダマシを逆用したトレード戦略はいくつか考えられますが、ダマシを利用したトレードもダマシになることがあり、「ダマシのダマシはまたダマシ」というコスト高な罠にはまる危険が常につきまといます。
しかし、多くの参加者にとってダマシが続くレンジ相場が長引けば長引くほど、次に訪れるトレンドの強さは確かなものになります。
この大きなトレンドをつかまえることができれば、ダマシに何度も引っ掛かった損失を補って余りあるため、トライアングル等のレンジに収斂していく相場におけるダマシ対策としては、ダマシに引っ掛かる度に賭け金(ロット)を増やしていくことがひとつ考えられます。
最もブレイクを狙う上で勝ちやすいポイントとは?
FXで最も勝ちやすいブレイクのポイントは、ロンドン時間開始時の大きな動きを狙うやり方です。
詳しくは以下の記事で解説していますのでご覧ください。