今回の記事では、順張りについて考察します。
順張りには初動を取りに行くブレイク狙いと、トレンドの波の押し目や戻りを狙うやり方があります。
では、この二つをどうやって使い分けていけば良いのでしょうか?
分かりやすく解説していきます。
Contents
初動のブレイク狙いが一番儲かる
順張りとはトレンド中の方向へポジションをとって、トレンドの勢いを利用するトレードスタイルです。
投資格言でも「トレンドはフレンド」と言われていますし、実際に多くの人がこのトレードスタイルをメインにしています。
といっても、一つ注意するポイントがあります。
それは、トレンドの初期に乗る事がとても重要で、中途半端なポイントでポジションを取らないようにすることです。
このチャートはの矢印の箇所は、正にトレンドの初動でのエントリーになります。
もしトレンドの初動を逃したら?
トレンドの初動を取る、というのは簡単そうでかなり難易度が高いです。
トレンドが発生する瞬間を見つける事は簡単ではありません。
一日中モニターとにらめっこしていないといけない事もあるでしょう。ようやく「トレンドが始まった!」と思ったとしても、それが本当にトレンドの初動になるのかどうかは後になってからしか分かりません。
実際、トレンドの初動を狙う手法の勝率かなり低いです。
リスクリワードが大きい分、成功率が低いのです。
では、トレンド初期の段階を逃してしまったらどうしますか?
2つの選択肢があります。
- 次のトレンドが始まる機会を待つ
- 押し目買い・戻り売りのチャンスを掴む
①のチョイスだととても堅実な選択と言えますが、次も取れるとは限りません。
ですので、②の押し目買い・戻り売りに考えを変えるべきでしょう。
つまり、トレンド初動が取れなくても、押し目買いや戻り売りに徹しても良いのです。
押し目買いや戻り売りのポイント
押し目買いや戻り売りは「トレンドが始まった」と確認してからエントリーポイントを探していくので、ボラティリティの小さなレンジ相場にハマるリスクはかなり低減されます。
また、利食いや損切りの目標も付けやすいメリットもあります。
このようにメリットの多い押し目買いや戻り売りですが、このやり方が通用する条件が一つあります。
それは、トレンドが継続するという条件です。
実際のところ、やや大きめのトレンド(大暴落や高騰を除いたトレンド)が発生すればだいたいトレンドは続きます。1時間以上続くのが普通です。
何回も押し目買い・戻り売りできるわけではなく、せいぜい3回くらいだと思ってください。特に強い支持線・抵抗線が見えてきたら一旦様子見するのが賢いやり方です。
押し目買い・戻り売りは逆張り?
さて、押し目買い・戻り売りは順張りの必勝パターンですが、これは見方を変えると反発するポイントでエントリーするので、逆張りにも見えます。
例えば下のチャートは理想的な押し目買いのポイントです。
レジスタンスとして機能していたラインをブレイクすると、今度はサポートラインに切り替わります。このチャートではそのサポートに切り替わったラインにタッチしたところでエントリーです。
直近の流れだけを見れば、下落局面でロングを入れています。
つまり、押しや戻りの全ての良いエントリーは逆張りになります。
そのロジックは、新しい動きの初期を狙っているところです。
反発しそうなところでポジションを取れば、理論上はより高確率・高報酬となるわけです。しかもストップロスの設定を小さく抑えるところも優れていますね。
トレンドの確認法
さて、トレンドがあるかを確認するのには見ただけでも判断できますが、ラインを引くとさらに際立って見やすくなります。
しかも、そのラインの角度に注目すると、トレンドの強さをより具体的に見れるようになります。
個人的には下のような角度のラインが一番押し目買いしやすいです。
トレンドラインは急なほど勢いがありますが、すぐに逆方向にブレイクされやすいです。
その一方で確度の低すぎるラインはトレンドラインとして機能しません。
丁度良い角度があるのです。
移動平均線を使っても押し目買いはできる
ラインを引いてトレンドを確認するのが苦手という方は、移動平均線を使う手もあります。
移動平均線のパラメーターはどれでも良いですが、個人的には20、30、50、100辺りが丁度良いかなと思います。
その移動平均線の使い方としては、基本的にはグランビルの法則です。
ある程度傾斜の付いた移動平均線にローソク足が当たってきたらエントリーです。
下のチャートをご覧ください。
ゆるい上昇トレンドです。
「高値を更新⇒移動平均線に触れる⇒反発」という流れを繰り返しています。
これはダウ理論にも則ったやり方ですので、良いエントリーポイントになります。
次はショートのパターンです。
ゆるめのダウントレンドです。
「安値を更新⇒移動平均線に触れる⇒反発」を繰り返しています。
同じくダウ理論に則ったやり方ですので堅実な手法と言えるでしょう。
一番右の○をご覧ください。
これは損切りになっています。
どんなトレンドであってもいつかは終了しますので、トレンドが長く続きすぎている場合は注意した方が良いでしょう。
トレンドフォローのまとめ
トレンドフォローには大きく2種類の入り方があります。
- トレンド初動を狙うやり方
- トレンドの押し目を狙うやり方
大きく取れるのはトレンド初動ですが勝率は低いです。
一方で押し目や戻りを狙うやり方は、コツコツと利益を積み重ねられるメリットがあります。
両方を上手にやる必要はありません。
どちらか一つでもしっかりと身につけられれば、十分に専業としてやっていけると思います。