日本が誇るチャートと言えば、ローソク足と一目均衡表です。

ローソク足は今では世界の標準とも言えますし、一目均衡表についても海外では「Ichimoku」の名前でよく知られています。

今回はそんな一目均衡表の中の雲「Kumo」について考察していきます。

雲は一目均衡表の中でも非常にユニークな存在で、支持線・抵抗線として機能するのでプライスアクションと一緒に考えると、非常に優位性の高い戦略が生まれてきます。

一目均衡表の雲とは

一目均衡表の雲とは、一目均衡表の中の先行スパン1先行スパン2に挟まれた価格帯のことを言います。雲は無裁量で分かるサポレジゾーンとして機能する非常に優秀な指標です。

下のチャートには雲だけを表示させています。

雲の計算式は以下の通りです。

雲の求め方

  • 先行スパン1:(転換線+基準線)÷2の値を26本先にプロットする
  • 先行スパン2:当日を含む過去52日間の最高値と最安値の中間値26本先にプロットする

転換線:当日を含む過去9日間のの最高値と最安値の中間値
基準線:当日を含む過去26日間の最高値と最安値の中間値

つまり雲は、「過去9日間と26日間の値幅の半値の平均値」と「過去52日間の半値」に挟まれた価格帯ということになります。9日間、26日間、52日間の半値が計算式に盛り込まれていること位は知っておきましょう。

これを26本先にプロットするだけで、その後の抵抗線・支持線として機能するわけですから相場とは不思議なものです。

雲の見方

では雲の簡単な見方について解説します。
一目均衡表は難解なチャートですが、雲だけにフォーカスを当てればそれほど難しいものではありません。

重要なのは雲の形です。

雲の厚さ

まず、雲を見る上で注目してほしいのが雲の厚さです。
雲をよく見ると、分厚い雲の状態と薄い雲の状態の時があることがわかります。

一般的に雲の厚さから以下のようなことが読み取ることができます。

雲の厚さからわかること

  • 厚みのある雲:強い支持線・抵抗線
  • 薄い雲:弱い支持線・抵抗線

雲が厚い状態の時は、強力なサポレジゾーンとして機能しますが、逆に薄いときは弱いサポレジゾーンとして機能します。

この雲の厚さを見ることで、雲をブレイクするかどうかの予測がつくのです。

例をご覧ください。

薄い雲はブレイクされやすい

薄い雲で頻繁にブレイクが起きている例です。
雲は一時的に薄くなることがあるのですが、そこを狙って雲をブレイクする動きが非常に多く見られます。

厚い雲はブレイクされにくい

厚い雲は、薄い雲と比べると格段にブレイクされにくいです。
むしろ価格が雲まで到達すると、そこから反転して再度トレンド方向に進むこともよくあります。

ですから、厚い雲はサポレジゾーンとして有効に機能します。

また、ローソク足が雲の中に入ると、相場は乱高下しやすいのも特徴です。
これはまさに飛行機が分厚い雲の中に入ると上下に揺れてしまいやすいのと全く同じです。非常に面白いですよね。

 この特徴を生かして、上位足が雲の中にある時はトレードを避けるというテクニックもあります。

雲の厚さが変わる理由

では、雲の厚さが変わる理由について考察します。

先ほど解説したように、雲は先行スパン1と先行スパン2に挟まれた価格帯のことです。

雲が薄くなる、ということは先行スパン1と先行スパン2の値が同じに近づくこと意味します。

先行スパン1と先行スパン2の計算式には、当日を含む過去9日、26日、52日の値幅の半値が含まれています。つまり、9日、26日、52日の値幅の半値がお互いに近づくほど、雲は薄くなり、逆に9日、26日、52日の半値がお互いに遠ざかるほど雲は厚くなることになります。

イメージしやすいように言えば、レンジ相場が続けば雲は薄くなり、トレンド相場が続けば雲は厚くなります。

つまりは、トレンドが発生するとそれだけ押し目買いや戻り売りを狙おうとする勢力が増えることを雲は示しているのです。

単に9日、26日、52日の半値を26日先にずらしただけなのに、これだけ効果が高いのは驚きを隠せません。

雲の陽転・陰転

雲には陽転・陰転と呼ばれる現象があります。
意味合いは以下の通りです。

陽転と陰転の意味合い

  • 陽転とは、先行スパン1が先行スパン2よりも上にある状態
  • 陰転とは、先行スパン1が先行スパン2よりも下にある状態

陽転は相場が上昇した時、逆に陰転は相場が下落した時に見られます。
その理由は計算式を見ればわかります。

先行スパン1は過去9日と26日間の値幅の半値の平均で、先行スパン2は過去52日間の半値です。相場が上昇すると、9日と26日の半値の平均の方が、52日の半値よりも大きくなります。この時に陽転となります。(陰転は逆)

陽転と陰転から、相場の方向がわかるのです。

陽転・陰転時のねじれに注目

陽転と陰転を見る際に重要になるのが「ねじれ」です。

これは、陽転⇒陰転、陰転⇒陽転となる際に生じる雲の非常に薄い部分です。

前述の通り、雲は薄いときにブレイクされやすいのですが、特にねじれの時を見計らってブレイクしてくる動きがよく見られます。

雲の見方のまとめ

それでは雲の見方についてまとめます。

雲を見るポイント

  1. 厚い雲は強いサポレジとして機能する
  2. 薄い雲は弱いサポレジとなり、ブレイクされやすい
  3. トレンド相場だと雲が厚くなりやすく、レンジ相場だと雲は薄くなる
  4. 雲が陽転すると上昇相場、陰転すると下落相場と考える
  5. 雲のねじれではブレイクを狙った動きが生じやすい

一目均衡表の雲はとてもシンプルな計算式なのですが、これだけの情報がわかるわけです。雲を使いこなせると相場の見る目が一気に変わります。

マルチタイムフレームで雲を使うトレード手法

一目均衡表の一般的なエントリーサインは三役好転・三役逆転などですが、雲ブレイクだけでも有効な場合が多いです。雲をきれいに突き破っている場合は基準線と転換線のクロスも遅行線もエントリーサインを出している場合が多いです。

ここではマルチタイムで雲を表示させてトレードする方法を解説します。
1時間足と5分足の雲を使います。

チャートの設定

まずは、上位足の一目均衡表をダウンロードしてください。(無料です)

ダウンロードしたらMT4にインストールして設定していきます。

5分足チャートにIchimoku Mtf Indicatorを表示させてください。
そして、パラメーター設定の個所で、TimeFrameを60にします。

こうすることで、5分足チャートに1時間足の一目均衡表が表示されます。
ただし、今回必要なのは雲だけですので、「色の設定」で他の指標は消します。

上のように設定したら、5分足チャートに1時間足の雲だけが表示されます。

これに更に通常の一目均衡表を入れて雲だけ表示させれば、5分足チャートに1時間足と5分足の雲が二つ表示されるようになります。

マルチタイムの雲を使ったトレードの考え方

ここで解説するトレードは、基本的には

  • 1時間足の雲より上ならロングのみを狙う
  • 1時間足の雲より下ならショートのみを狙う

という戦略になります。

これに5分足の雲とローソク足のプライスアクションを組み合わせます。

エントリー例

ではエントリー例をご紹介していきます。

雲に当たって反発したらエントリー

このチャートの矢印を置いたポイントは、上昇トレンド中に雲まで押してから反発しています。

反発しているポイントを見ると、反転を示すピンバーが連続していますよね。
雲はサポレジゾーンですから、そのあたりでピンバーが出現すると、良いエントリーポイントになります。

雲に目立ったヒゲをつけてトレンド方向に進んだらエントリー

このチャートの矢印のポイントは、ひとつ前の足で雲に長い上ひげをつけて、次の足で目立った陰線が出現しています。

2本の足を合成すると、上ひげの長い陰線となります。
雲に対してこのようなローソク足が出現すると優位性のあるエントリーポイントになります。

雲を力強く上抜ける

雲のブレイクを狙うエントリーです。
このエントリーで重要なのは、薄い雲を大陽線が力強く、できれば足1本だけで突き抜けることです。

条件としては厳しめになりますが、ブレイクの確度が格段に上がります。

1時間足と5分足の雲が重なっている時は手を出さない

1時間足と5分足が重なっていて、ローソク足もその中にあれば、レンジ相場ですので手を出してはいけません。

また、5分足の雲をブレイクしたとしても、まだ1時間足の雲の中にローソク足があれば、相場の動きが急変する可能性もありますので要注意です。

1時間足&5分足の雲を明確にブレイク後、5分足の雲からの反転は高勝率

1時間足と5分足の雲を明確に抜けた後の初めての5分足の雲で反発を見せた場合は、高勝率ポイントです。

場合によっては1時間足レベルのブレイクを捉えることもできるおいしいポイントです。これはぜひ逃さないようにしましょう。

雲の考察と雲を使った手法のまとめ

以上、一目均衡表の雲の考察と雲を使った手法のまとめでした。

「雲は使える」と一般的も言われていますが、計算式を含めて雲の挙動について詳しく知っていくことで、雲をより上手に使いこなせるようになります。

雲に興味のある方はぜひ参考にしてみてください。

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