勝組トレーダーはリスク管理と利益の追従の重要さを知っています。

簡単に言えば、エントリー直後に入れるストップロスと、利食いを伸ばす戦略です。これらを上手に執行することで、損失を最小限にとどめながらも利益を最大限にまで増やすことができるのです。

多くのトレーダーは、「最高だ!」と思えるエントリーポイントを見つけるために手法を購入したり、膨大な時間をかけて検証しますが、残念なことに理想的なエグジットポイントを見つけるための努力をする人は決して多くはありません。

このため、「トレンドの読みは正しいけど、利食いを伸ばせずに大きな利益を得ることができない」と言う状況に陥ったりします。

そこで今回は効率のいい退出戦略として、ATRを使ったトレーリングストップについて解説します。

イニシャルストップとトレーリングストップ

ストップ注文には、大きく分けて以下の2種類あります。

  • イニシャル・ストップ
  • トレーリング・ストップ

イニシャル・ストップ注文は、エントリー直後に入れる、いわゆる「損切り注文」です。

これは自分の資金を守るためには絶対と言っても良いほど必要な存在で、「プロテクティブ・ストップ」とも言われますね。

プロテクティブ・ストップは、絶対にエントリーとは逆方向に動かしてはいけません。

もう一つのトレーリングストップとは、自身のポジションがある程度順行した後に入れるストップ注文です。

例えば、ポジションの含み益が10pipsになったらストップを建値に動かす、更に10pips進んだら含み益が10pipsの所にストップを動かす・・・と言った感じで、自分のポジションが順行して含み益が大きくなるにつれてストップ注文を近づけていきます。

こうすることで、急に逆行した場合であってもポジションを守ることができますし、利益を最大限まで伸ばせるという大きなメリットがあります。

このトレーリングストップについては、色々なやり方がありますが、その中でも特に効果が高く人気の高いATRトレーリングストップをご紹介します

ATRトレイリングストップ

ATRトレーリングストップとは、ボラティリティを示す指標であるアベレージ・トゥルー・レンジ(ATR)を利用してストップロス水準を求める方法です。

ATRについて

ATR トレイリングストップの前にまずはATRについて解説します。

ATRは、J.ウェルズ・ワイルダー氏が1978年に出版した「New Concepts In Technical Trading Systems」で紹介された指標です。

ATRは、一定期間の値動きのボラティリティを示します。
下のチャートに表示しているオシレーターがATRです。

ATRはTR(トゥルーレンジ)を平均化したものです。

トゥルーレンジは、各ローソク足の

  1. 高値-前日終値
  2. 前日終値-安値
  3. 高値-安値

3つのうち、最も大きい値を利用します。
(窓の開かないFXの場合、ほとんどが(高値-安値)を使ってTRを求めます。

これらを任意の期間で平均化したのがATRです。

MT4のデフォルトは14で、この場合、ローソク足過去14本分の平均的な値幅はどれくらいか?の推移を示すことになります。

ワイルダーは、この特性を利用して一般にATRトレーリングストップも考案しました。

ATRトレーリングストップを表示する

ATRトレーリングストップの計算方法としては、例えば上昇トレンドの場合、終値から係数×ATRを引いて、その結果を翌日のストップとしてプロットします。

係数は任意で2~3の値がよく使われます。

デイトレレベルで足が確定する度にコレをやるのは大変ですので、ATRトレーリングストップを表示するインジケータがありますのでご紹介します。

それが「nrtr_atr_stop_mtf_1.01 nmc」です。

このインジケーターをチャートに表示すると、以下のようにパラボリックSARのようなラインが表示されます。

これがATRトレーリングストップのラインです。
ラインはトレンド方向を示すだけでなく、現在のローソク足からnATR分だけ離れたところにプロットされていくので、このライン自体をトレイリングストップのレートとして利用できます。

例えば上昇局面を見てみると、緑のラインにストップを動かしていくことで、利益を追求しつつ含み益も守れるようなポジション管理が出来ていることが分かります。

ATRストップは、トレンド方向の動きが出るとラインに傾斜が出て、保合いになってくると横ばいになる性質があります。

ローソク足がラインを割るとトレンド転換となりますので、シンプルにトレンド方向を見る指標としても利用できます。

ATRストップのパラメーターについて

nrtr_atr_stop_mtf_1.01 nmc」のパラメーターは以下のようになっています。

Time FrameはATRストップを表示する時間軸になります。

ATRはATRの期間です。
CoeficientはATRストップの係数です。

ATRの値×Coeficientの数値分だけローソク足の上下にラインが表示されるようになります。

ワイルダーはATRの期間は短期トレーダーなら5日間、長期トレーダーなら21日間を推奨し トレーリングストップには通常2.5~3.5倍のCoeficientとしていたようです。

ATRストップの注意点

ATRストップは大きく分けて2つのパラメーターがあります。

それが期間と係数(coeficient)になりますが、重要なのが係数の方です。
なぜなら、係数の値によってラインの描画位置が大きく変わるからです。

以下は期間を20にして係数だけを変更したチャートを並べています。

係数1(ATRの値のままプロット)

係数2(ATRの値×2をプロット)

係数3(ATRの値×3をプロット)

このように係数の値を変えると、トレンドが変わるタイミングやトレーリングストップになるレートが大きく変化します。

この点を理解された上で、ご自身の手法に合った適切なパラメーターを選択してください。

ATRトレーリングストップのメリット

ポジション保有中の価格の乱高下は、精神的にも大きな影響を与えます。

価格が行ったり来たりするため、自分のポジションが狩られた直後に順行して・・・・といった経験もあるのではないでしょうか。

しかし、ATRストップを利用すして、直近の値動きのボラティリティを加味した上でトレイリングストップポイントを決めてやれば、その時の相場に合ったストップで取引ができます。

客観的で合理的、そして過去検証もしやすいトレーリングストップを求めているのであれば、ATRトレーリングストップはおススメです。

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